自炊と練習
社会に出てから独身がわりと長かったので、自炊などという言葉をわざわざ口にすることに何の意味も感じない。
が、単身赴任になって久しぶりに一人だと、雑多なことに練習時間を確実に吸いとられている。
しがないサラリーマンなので時間の融通はまず効かない。平日は週に3日、1時間も吹ければ上出来だ。
なのでロングトーンとスケールアルペジオで終わってしまう。
おまけに!コロナのせいで、ここの土地オケの練習がまったく無くなって早や1ヶ月。よそも似たようなものだろうが、再開の見通しはない。
そのかわり、限られた時間で楽器と向き合う密度が格段に高まっている。オケの曲を練習する必要がないので、演奏の基礎となるさまざまな事柄を吟味することになった。
ゆるがぬ体幹、肩から始まり上腕~ひじ、手先までをひとつのラインと感じて支える感覚を忘れがちだった。
決して楽器を握りしめないように、しかしほんとうの脱力は、しっかりした体幹によるほんとうの支えがないとできない。
外の騒ぎからしばし離れてフルートに向き合うことができるのは、ありがたいこと。