パユの替え指
ベルリンフィルのデジタル・コンサートホールを見るようになった。
ブラウやパユの演奏をたくさん視聴できるのが何といってもよい。
パユの演奏は替え指のオンパレード。
ほとんどは、中低音域だ。
なるほどな~ と感心することが多い。
自分は下手なので、なんとか音程が安定する指をと探して一つ一つ見つけていった。
Eメカのない楽器で高いEの音をどうするかが、そもそものきっかけだった。
後になってプロの方々とお話ししてみたら、あながち間違っていなかったことを知ってほっとした。
こないだアルソの雑誌に替え指特集があったけど、それを見たら、まだまだ自分の知らないバリエーションがあった。あれは保存版の面白さ。
ベルリンフィルのデジタル・コンサートホールはさまざま勉強になるので、お金を払う価値は十分にあります!
Gisオープン
フルートを始めてまもない頃、N響の演奏会をテレビで見ていたら、どうも指使いが自分の思っているのと違う方がいらした。
左手小指の動きが、どう見ても逆。
おかしい、これはおかしいぞNHKに聞いてみたい!と思っていた。
ずっと後になって、それがGisオープンの楽器だということを知った。
そういえば、運指表に(Gisクローズド)などとわざわざ書いてあるものがたまにあった。
じゃあオープンってのは何なんだよと顧問の先生や先輩に聞いたが、誰も知らなかった。
Gisオープンの楽器は、大久保の楽器店(カタカナ2文字でないほう)で一度だけ吹いた。
確かに、たしかに高音域の響きや音のつながりは違う。もしかしたら、これがフルート本来のあるべき構造だったんじゃないのかと思ったら、ベームはどうやらそのような考え方だったらしいことを知り、なるほどなーと妙に納得した。
Eメカをつけるかどうか
フルートを始めて20年ほどになるが、昨年ブランネンを購入するまで、Eメカニズムありの楽器を吹いたことがなかった。
おかげで、オケで高音Eの多いソロを吹くときは、いつもどこかイヤな感じがつきまとった。
悲愴、英雄、メンコン、ドヴォジャーク8番、ラフマニノフ2番・・
仕方ないので、トレーナーによる分奏などは普通の指で「すみません下手くそで」と開き直り、合奏と本番では替え指をよく使った。
Eメカニズムありの楽器は楽ちん、あのイヤな感じからは解放された!
しかし案の定、G-A トリルはよい指がない。
また、E音にしても、発音しやすいのは事実だが、響きがよくなるわけではない。
そういうわけで、国内メーカーのように切り替えできるEメカのオプションがあればと、ないものねだりをしたくなる。